ヤマハ幼児科レッスン開始前に知っておくといい事(練習方法など)

ヤマハ幼児科

この春、上の子がヤマハ幼児科を卒業して、今度は下の子がヤマハ幼児科に入ります。

※ヤマハ幼児科とは?…

「エレクトーンや歌などを通じて、園児が音楽の基礎を学ぶ」コース。

4・5歳の5月から2年間通うプログラムになっている。

レッスンはグループレッスンで1クラス5名~10名弱程度。

レッスン時間は1回60分で月に3~4回程度レッスンがある(1年間で40レッスンになるように調整)

先日、ヤマハ幼児科のプレレッスンともいえる30分の個人指導を受けてきました。

「ヤマハ幼児科レッスンに参加する上で大事なこと」を色々と聞いてきたので、まとめておきます。

ヤマハ幼児科に通わせる予定がなくても、「ピアノやエレクトーンを習い始めはこんなことをやるんだな」という参考になると思います。

ヤマハ幼児科・30分のプレレッスンの内容

プレレッスンをやってくれるのは幼児科担当の先生ではないのですが、楽器店のスタッフさんがマンツーマンで教えてくれます。

当日指導されたのは以下のような内容です。

<エレクトーンとピアノの違いや名前を知る>

・エレクトーンとピアノの写真を見て、名前を当てる
実際に両方に座って、鍵盤を叩いてみる


YAMAHA/エレクトーン STAGEA ELB-02 ベーシック【代引き不可】【沖縄・東北地方・北海道・離島発送不可】

<エレクトーンに向かう時の正しい姿勢を学ぶ>

・イスに座って、お腹はグーが2つ入るくらい間をあける
(たまに、エレクトーンにもたれかかるようにして座る子がいるので注意)

・背筋をピンと伸ばす

<真ん中の「ド」の音の探し方を知る>

・エレクトーンで真ん中の「ド」の音は明かりがついている画面の下の方を探す

手でチョキを作って、黒いのが2つあるところを探して捕まえる

チョキをやめて、ドを押す

・ピアノで真ん中のドは、ピアノの真ん中に座れば探せる
YAMAHAと字が書いてあるところが真ん中あたり

<エレクトーンの操作を覚える>

・親はエレクトーンのスイッチなどの操作を覚える

・右手は上鍵盤、左手は下鍵盤で演奏する

・右下にスイッチがある

・音が出ないと思ったら、足元のペダルが手前に倒れてないかチェックする
(奥が低くなっているのが正しい)

<エレクトーン上達の秘訣>

・エレクトーンを弾く際は、必ず声に出してドレミと歌うようにする

・きれいな手の形を意識する

・1日1回は自宅で楽器の前に座って、少しでいいから弾いてみることを習慣づける
(練習した日はできたねシールを貼れるようにするなど、楽しく続けられる工夫をしてあげるといい)

・子ども一人では練習できないので、親が誘うようにする
「一緒に練習しようね!」と誘うのも良いやり方

・上手になるには、おさらい(=弾けるようになった曲を弾き込むこと)が大事
弾き込んでいるうちに音感がついてくる

私が上の子を幼児科に通わせて気付いた「上達する子の」特徴は、以下のようなものです。

・本人の希望で習っている子

・幼稚園でメロディオン(ピアニカ)をやっている子

・ヤマハのDVDを家でよく見ている子

・レッスンを休まない子

・積極性のある子

うちは上の子の時はあまりヤマハのDVDを見せなかったのですが、これから下の子には見せるようにしたいと思います。


ヤマハ YAMAHA PIANICA ピアニカ 32鍵 ブルー P-32E

<プレレッスンで実際に練習してみた内容>

・『ジェットコースター』という曲のメロディに合わせて弾いてみる

「ド」の音を曲のタイミングに合わせて「ド・ド・ド」や「ドドドド」と弾いてみる

・『チューリップ』の歌の一部分を弾いてみる

まずはエレクトーンに触らず、普通に『チューリップ』の歌をうたって歌詞を確認する

最初のドレミと最後のミレドのところで歌に合わせて手を叩いてみる

スタッフさんが空中でドレミの指の動きを「右からド・レ・ミだよ」と説明する

今度は子どもがエレクトーンで最初の「ドレミ」だけを弾いてみる。(弾く指はお母さん指)
残りの部分は歌をうたう

例:ドレミ~ドレミ~(弾く) チューリップの花が(歌う) ドレミ~ドレミ~(弾く) あか しろ きいろ(歌う)

今度は最初の「ドレミ」と最後の「ミレド」だけを弾いて、残りの部分は歌をうたう(弾く指はお母さん指)

スタッフさんが空中でドレミとミレドの指の動きを「右からド・レ・ミ、左からミ・レ・ドだよ」と説明する

例:ドレミ~ドレミ~(弾く) チューリップの花が(歌う)
~中略~
どの花見ても(歌う) ミ・レ・ド(弾く)

・上記と同じようにピアノでも演奏してみる

<今後の進み具合を知る>

※ここは親向けの説明でした

・幼児科に通うと、まずは右手と左手それぞれの片手奏を練習する
両手奏を練習し始めるのは半年後

・1年後には和音をつけてロンドン橋の一部なども弾けるようになる

・2年後は元気な曲、物悲しい曲など様々な雰囲気の曲を演奏できるようになる
(ハ長調だけでなく、ト長調、へ長調、ニ短調、イ短調など5つの調を演奏)

プレレッスンの感想

本来はグループレッスンですが、このプレレッスンはマンツーマンでやってもらったので、とても効果的で楽しかったです。

スタッフさんは子ども好きな方のようで、子どもへの接し方が上手かったです。

特に、エレクトーンやピアノのことを「エレクトーンさん」「ピアノさん」と呼んでいたのが可愛いと思いました。

また、空中で弾く真似をすることを「お空の鍵盤」と呼んでいたのもユニークだなと思いました。

レッスン中はうちの子を「上手だね」「才能あるかも!?」とずーっと褒めてもらったので、おだててその気にさせるのって大事なんだなと思いました。

<子どもをやる気にさせる声掛け例>
~配られたプリントより~

「一緒にCD聴こうか」
「お母さん、この曲大好き」
「昨日練習した曲、聴かせて!」
「すごい!昨日よりも上手になったね」
「先生、何て言ってたっけ?」
「どんな風に弾くんだっけ?」

ヤマハ幼児科に関するQ&A

まだヤマハ幼児科検討中の方のために、ヤマハ幼児科に関するよくある質問と回答をまとめておきます。

Q:受講料はどれくらい?

A:受講料は月々8000円(税抜)です。

※ヤマハがパンフレットなどに書いているレッスン料は6500円なのですが、施設費がどの楽器店でも1500円程度かかります。

この他、初回にかかる費用は

・入会金。楽器店によって違うかもしれませんが、うちは5000円(税抜き)でした

・テキストや宿題冊子、家庭学習用のDVDとCD、親向けメモノートなどの教材費5400円(税抜)

・スタンプや音符のマグネットなど(幼児科キットという名称)1200円(税抜)

・レッスンバッグ1000円(税抜)

※レッスンバッグは自分の手持ちのバッグでもいいのですが、ヤマハのを使っている子がほとんどです。

半年ごとにテキストが変わるので、その後も半年ごとに「テキストや宿題冊子、家庭学習用のDVDとCD、親向けメモノートの教材費」が5400円(税抜)程度かかります。

※知り合いからお下がりなどがもらえる場合、単品で欲しいものだけ購入することも可能です。

Q:ヤマハ幼児科の実際のレッスンではどんなことをするの?

A:毎回、以下のようなことをやります

・テキストに載っている歌を振りつきで歌う
親も一緒にやる

・先生が演奏し歌うメロディーを真似してドレミで歌う
例:CMで有名な『ドレミファソーラファミレド』はこれです

・エレクトーンを演奏する

たまに、ホワイトボードやマグネットを使って楽譜について基礎を習ったりもします。

レッスンが進むと先生の弾いた「和音当て」などもやります。

たまにですが、子ども1人1人が演奏を披露する時間があったり、保護者の懇談会などもあります。

Q:レッスンを休んだ場合、振り替えはできる?

A:幼児科はグループレッスンなので振替はできません。

ただし、ほぼ全員が休むことが事前に分かっている日があった場合などには、先生が気を利かせてレッスン日を変更してくれることはあります。

Q:2年間でどの程度弾けるようになる?

最後に『ジプシーのおどり』というかなり複雑な曲を弾けるようになります。



うちの長女ではないのですが、同じ年頃のお子さんが演奏しているYouTubeの動画を引用させていただきます

ちなみに、幼稚園のうちは、下にある足鍵盤は最後まで使いません。

Q:レッスンは親も必ず参加しないといけないの?

幼児科のレッスンは必ず親子で参加し、親は子どもの隣に座ってレッスンをサポートします。

(親と言いましたが祖父母や親戚などでもOKです。うちも何度かおばあちゃんに行ってもらったことがあります。たまに叔母さんが来ている家庭もありました)

ちなみに小学生(ジュニア科)からは毎回親なしで参加します。

Q:親に楽器の経験がないと難しい?

親に楽器の経験がなくても全く問題ありません。

むしろ経験のない親の方が自分も習えてお得感があるし、子どもを褒めるのも上手だそうです。

レッスンでは幼児にも分かるように説明してもらえるので、どうしたらいいのか困ることはあまりないと思います。

ただ、経験のない親が付き添う場合はできるだけレッスンをお休みしない方がいいと思います。
何度もお休みすると分からなくなってしまいます。

そのため、習う日を選ぶ際は行事が多い土曜日などは避けた方がいいと思います。

Q:ヤマハ幼児科レッスンには下の子を連れて行ってもOK?

ヤマハ幼児科には下の子を連れて行っても大丈夫です。下の子を連れている人も多いです。ただし、下の子がレッスン中に騒いだりした場合は、「落ち着くまで教室から出ててください」と言われてしまうことがあります。

下の子の預け先の当てがあるのなら、できれば下の子は置いて参加する方がおすすめです。
(上の子や親御さんがレッスンに集中できるので)

ただ、下の子を連れて参加することにもメリットはあって、レッスンの場にいることで下の子の耳が良くなるという効果があります。

Q:幼児科のレッスンは何でピアノではなくエレクトーンを使うの?

色々な理由があるそうですが、よく聞くのは

・エレクトーンの方が軽い力で弾けるので、指の力の弱い幼児に適している

・エレクトーンはピアノと違って、鍵盤を押している間は音が持続する
→音が耳に入ってきやすく、和音などの勉強に適している

・エレクトーンは上下2段に分かれているので、メロディとハーモニーの音量を良いバランスで演奏できる

・音色を変えることができて楽しい

などです。

Q:ヤマハ幼児科の練習をするには、家に必ず鍵盤楽器が必要?

A:鍵盤楽器は週末に30分練習するよりも、毎日5分練習する方が効果的なので、毎日触れるために家には必ず鍵盤楽器があった方が良いそうです。

たとえ近所の祖父母の家にエレクトーンがあると言う場合でも、自宅にも持っていた方がいいそうです。

Q:家ではどんな鍵盤楽器を用意したらいいの?

A:基本的には、上手に演奏させたい鍵盤楽器を用意するのがいいそうです。

できればレッスンと同じエレクトーンを自宅にも用意するのが理想的と聞きました。

自宅にエレクトーンを用意すると、練習に「おけいこソフト」も使えます。

これはレッスン曲のお手本演奏が入ったUSBで、片手だけの練習や、テンポをゆっくりにしての練習もできて便利らしいです。

ただし、自宅に元々ピアノがある場合はピアノで大丈夫です。幼児科レベルでは困ることはあまりないと思います。

後々(小学生になってから)ピアノコースに進ませたいのであれば、むしろ最初からピアノを用意する方がいいと思います。

ちなみに、我が家の上の子は2年間ポータブルキーボード(高さのない鍵盤だけの安いもの)で通してしまいましたが、先生によっては「キーボードは姿勢が崩れるので良くない」「早くから本格的な楽器を与えるように」とおっしゃる方もいるようです。


YAMAHA PORTATONE ポータトーン 61鍵 PSR-E353

我が家のポータブルキーボードはこれです。

楽器店で人気のピアノやエレクトーンのモデル

・人気のエレクトーンはELB-02やELS-02C

・人気の電子ピアノはCLP-645やCLP-675

・アップライトピアノはYUS3やYU11

などだそうです。ご参考までに。

練習用の楽器は「レンタル」するという手もあります。

Q:宿題は毎回どの程度出る?

ほぼ毎回、ワークブック(ホームワーク)を1ページ程度やってくるように言われます。スタンプを押したりシールを貼ったりするなど、所要時間は5分もかからない簡単なものです。

それとは別に、現在の課題曲や弾けるようになった曲を弾き込んで来るように言われます。
一番大事なのは毎日楽器に触れるということで、ほんの短い時間でも大丈夫らしいです。

Q:友達と習っている楽器店が違うんだけど、レッスン内容も違うの?

ヤマハ幼児科のプログラム(テキストや練習内容)はどの楽器店でも一緒です。

ただ、発表会の内容などは楽器店によって違います。

1年目から発表会で演奏するところもあれば、1年目は皆で歌だけうたうところもあります。

Q:幼児科に年長から通うことはできる?

年長から通うことも可能です。その場合は、1学年遅れて年中と一緒にレッスンすることになります。

終了も同学年の子より1年遅れます。

ちなみに、幼児科が4・5歳から始まる理由は、一番聴覚が発達する時期だからだそうです。

Q:ヤマハ幼児科では楽譜は読めるようにならないと聞いたけど本当?

A:確かに、ヤマハ幼児科では読譜をあまり重視していません。

それは「聴く」→「歌う」→「弾く」→「読む」の流れで音楽を習得することを理想としているかららしいです。

「読む」を重視すると音楽が嫌になりやすいという理由もあると聞きました。

しかし、重視してないだけであって楽譜の読み方についてもちょこちょことは教えてもらうので、ト音記号やヘ音記号のドレミなど基礎的なところは読めるようになります。小学校の音楽の授業で困らないくらいには楽譜についての知識もつくと思います。

Q:幼児科レッスンに実際に参加して見て意外だったことはある?

レッスン中はエレクトーンをずっと弾くのかと思ってたのですが、歌ったり踊ったりする時間も意外と多かったです。

最初の頃は親も参加して手遊び歌をするみたいな感じなので、ここは児童館…?って思いました。

後、最初の半年の進度の遅さも意外でした。

Q:自分の子がついて行けるか心配…

A:ヤマハ幼児科は2年間で4冊のテキスト(ぷらいまりー①②③④)を学びます。
つまり、半年ごとにテキストが終わるようになっているのですが、②のテキストから両手で弾くようになります。

その辺りからちらほら脱落する子が出始めます(レッスンを嫌がるようになり、辞めたいと言い出すお子さんが増えます)いったん置いて行かれると追いつくのがなかなか難しいので、自分の子を脱落させたくない方は、ぷらいまりー②や③あたりではできるだけレッスンを休まず、しっかりと練習をさせた方がいいと思います。

Q:ヤマハ幼児科を出ると何がいいの?途中退会はできる?

A:ヤマハ幼児科を出ると、小学生になった際に「幼児科を卒業した子だけのグループレッスン」に入れます。

ヤマハ幼児科はいつでも退会できますが、途中退会した場合は「幼児科を卒業した子向けの小学生のグループレッスン」に入る権利がなくなり、「幼児科を出ていない子のグループレッスン」もしくは個人レッスンにしか通えなくなります。

教室によっては「幼児科を出ていない子のグループレッスン」はやっていないところもあるので、幼児科を出ないとグループレッスンを受けるという選択肢がなくなってしまいます。

Q:ヤマハ幼児科と個人レッスン、どっちがいいの?

A:どちらにもメリットとデメリットがあります。

ヤマハ幼児科はグループレッスンなのでメリットとしては、お友達と楽しくレッスンできたり、刺激を受けられたり、音を合わせる楽しさがあります。

大手のやっているプログラムなので内容に信頼感もありますし、教室が全国にあるので転居しても続けられるのも良い所です。

デメリットとしては、他の子の上手さが分かるので、「他の子と比べてうちの子は…」とイライラしてしまいがちな親御さんにはあまり精神的に良くないかもしれません。

また、4・5月生まれや成長の早いお子さんからすると進度が遅いと感じるかもしれません。また、レッスンの進行を妨げるお友達が気になるかもしれません。

なので、本格的にやらせたいご家庭は個人レッスンを選ぶ傾向があります。(実際はヤマハ幼児科からもプロのピアニストを輩出しているし、ヤマハでも十分本格的にやることはできるのですが)
また、エレクトーンを好まず最初からピアノに触らせたいというご家庭ではヤマハを避けることもあります。

個人レッスンのメリットは自分のペースに合わせてもらえるので、マイペースなお子さんや熱心にやりたいお子さんに適しています。また、レッスン時間の融通が利くので、他の習い事で忙しい子も個人レッスンを選ぶ傾向があります。

デメリットは音を合わせる楽しさがないことや、お友達と切磋琢磨したり、協調性を身に着けることなどは期待できないことです。
また、個人の方が時間は短く1回30分程度ということが多いようです。
教室によっては発表会がないこともあります。(発表会がない方が気楽と考える方もいるかもしれませんが)

ちなみに、ヤマハ幼児科をやっている楽器店で個人レッスンも受けられることが多いので、スタッフさんに話を聞いて両方検討してみてもいいかもしれません。途中から個人レッスンに移行するお子さんもいます。