あの作家の作品に出てくる教育ママが割とリアル

百田氏の小説に出てくる教育ママ

先日、百田尚樹さんの『夢を売る男 (幻冬舎文庫)』という作品を読みました。

百田さんはご存知の方も多いかとは思いますが、放送作家として長年関西の人気番組『探偵!ナイトスクープ』を担当されていたという異色の経歴の方です。

作家としての代表作には『永遠の0 (講談社文庫)』『海賊とよばれた男(上) (講談社文庫)』等があります。
女性の方は美容整形をテーマにした『モンスター (幻冬舎文庫)』なども読んでみていいかもしれません。ちょっと痛々しい話ですが。

夢を売る男 (幻冬舎文庫)』という作品は、自費出版に似たシステムで儲けている会社の話です。この小説の、ある章に登場する人物にすごい教育ママがいるのですが、彼女の発言がなかなかリアルで、ためになると思うので引用します。

・教育に早すぎるなんてことはない。むしろ語学は早ければ早いほどいい。バイリンガルにするにはできるだけ早い時期に外国語を脳に入れることが大事。一旦、脳にそういう回路ができると、大きくなってから他の外国語を習得するのにもすごくいいと言われている。

・海外で仕事をしようと思ったら、二つ以上の外国語が喋れればすごく有利。数カ国語を自由に操る人をポリグロットというんだけど、欧米人には珍しくない。

・英語を習うようになったら、面白いことに国語の習得のスピードも上がってきた。

・五歳で漢字が百個も書けるのは幼稚園では優美子(注:彼女の娘)しかいない。算数だって簡単な分数の計算もできる。(中略)二十五メートルを泳げるし、ピアノもバイエルを卒業している。

・二歳の時から優美子にほどこしてきた英才教育の数々。幼稚園に通いだすまでは毎日八時間以上もつきっきりで勉強を教えた。お蔭で三歳になるまでにひらがなとカタカナは全部読め、九九をすべて言えるようになった。

・他の親みたいにスパルタ式で、教え込むのではない。できないからといって、怒ったり叩いたりするのはもっての外だ。幼児教育で一番してはいけないのは、親が感情的になることだ。

・子供が一番見たいのは母親の笑顔だ。逆に一番見たくないのは母親の悲しむ顔だ。だからそれを利用して教育すればいい。子供が正解すれば、思い切り喜んで抱き締めてあげる。間違えたら、悲しそうな顔をして沈み込めばいい。すると子供は母親の喜ぶ顔を見たくて、必死になって頑張る。

私の感想

自分も子どもに英才教育をしている自覚のある私としては、かなり共感する部分がありました。また、「○歳で~ができた」等のエピソードは、すごいけれどありうる感じで、誰かモデルがいるのかな?と思える位リアルな話でした。

この教育ママは主要な登場人物ではなく、作中で出てくる教育に関するエピソードも上記に引用した程度です。もっと彼女の話を聞いてみたいので、いつか百田さんには彼女を主人公に小説を書いていただきたいです(笑)

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ちなみに、作品の中では、主人公によって彼女のやり方が否定されています。「一時的には有効かもしれない、しかし、そうやって育てられた子は、親の顔色を見なければ何も行動できない子になる。」

私はそうは思いません。幼児に毎日八時間以上も勉強を教えるのはさすがにやり過ぎ(うちでも30分程度)と思いますが、親の顔色を見て勉強するのは別に悪いことではないと思います。

悪いことをしないのも、お手伝いをするのも同じ原理だと思うからです。親を喜ばせるために学問や芸事に励んでいるうちに、その面白さに気付いて自分で探究するようになるかもしれませんし。

もちろん、子どもの自由時間ややりたいことをする時間を奪ってまで親のさせたいことをやらすのには反対です。また、子どもがある程度大きくなったらできるだけ口出ししないようにしたいと思っています。それまでにある程度鍛えて、勉強が分かる・友達よりできる→楽しいという好循環までもっていきたいと考えています。