算数が得意になる習い事とは?
算数が得意になる代表的な習い事として、「そろばん」と「公文」があると思います。
うちは、私がそろばんの経験者で、上の子に公文をやらせているので、どちらもある程度知っています。
なので今回は算数力を身に着けるという視点から、そろばんと公文、それぞれのメリットデメリットについて考えたいと思います。
そろばんのメリット
脳トレになる
そろばんが再注目されている一番の理由はこれだと思います。
右脳と左脳両方が鍛えられ、特に右脳への良い刺激になるという説があります。
その結果、頭の回転が速くなり、暗記力などもアップすると言われています。
今どきのそろばん教室は昔と違ってハイテク
パソコンを使ったフラッシュ暗算を取り入れている教室もあります。
フラッシュ暗算=高速スピードで画面に表示される数字を計算するもの
他にも、「そろタッチ」というそろばん式暗算をiPadで学べるアプリも最近人気が出ているようです。
また、うちの近所の「88君」というそろばん教室では、入会者にはアプリのIDを配布して、数に関するゲーム(数当てゲーム、25マス計算など)ができるようにしているそうです。
そろばんって古風な習い事かと思ってましたが、全然違うんですね。
計算力がつく
そろばんも公文と同じように大量の数字に触れるので、計算力がつきます。
私は特に暗算が役立っています。東大卒のパパと暗算対決をして勝てます。
数の理解に役立つ
そろばんは数の理解に役立ちます。
幼児なら「数字の概念」や「何と何の数字を足すと10になるか」などが分かるようになるのでいいと思います。
ドリルなどを取り入れている教室もあり、算数教室っぽいところもあるようです。
九九が覚えられる
小学校の勉強で子どもが最も苦労するものの一つが、九九ですが、そろばんを習っている子はそろばん教室で先に九九を教えてもらえるので楽です。
あえて九九を覚えた小3頃からそろばんを習い始める子もいるみたいですが。
小学校でも取り組むことがある
そろばんを授業の一部に取り入れている小学校があります。小学校でもやるくらい効果があるってことですね。
習っている子はそろばんの授業中、友達に褒められるかもしれませんね。
履歴書に書ける資格である
公文で高いレベルのプリントを終了しても履歴書には書けませんが、そろばんなら書けます。資格は普通のそろばん(=珠算)と、暗算の2つが取れるので、資格の欄が2つ埋まりますよ(笑)
【ご注意!】そろばんには派閥が2つ(日本珠算連盟と全国珠算教育連盟)あって、それぞれが検定をやっています。なので同じそろばん○級でも、どちらの団体の認定かでレベルが違います。
集中力がつく、手先が器用になる
そろばんの玉を弾き間違わないようにするのはけっこう大変です。集中力がつくし器用になると思います。
月謝が他の習い事よりも安め
教室によりますが、月謝はそんなに高くないし、お金のかかる発表会などもないので家計に優しい習い事です。
バレエの発表会は10万かかることも珍しくないそうですからね(汗)
ただし、教室によっては冷暖房費などが追加で取られることがあります。
大会慣れする、トロフィーが手に入りやすい
そろばんは競技大会がけっこう開かれていて、大会慣れすることができます。
小さな規模の大会もあるし、部門も年齢やそろばんのやり方(問題を出題者が読み上げるかなど)で細かく分かれるので表彰されたりトロフィーをもらったりするチャンスも多いです。
そろばんのデメリット
計算の道具としては実用的でない
電子機器に囲まれた現代っ子にはそろばんを上達するメリットが特に見えにくいと思います。
電卓やExcelが使えた方が現代社会では役に立つ機会が多そうです。
計算方法を工夫しなくなる
これは私だけかもしれませんが、どんな計算もそろばん方式でやってしまい、「算数的な工夫」をしなくなります。
例えば、そろばんをやっていない方だと1000-457の計算を、繰り下がりをなくすため1000を999と1に分けて999-457+1と計算するなどの工夫をする方もいます。
そのような工夫が数の理解を深めることもあります。
しかし、そろばん経験者はそういった試行錯誤はせず、大変な計算でも頭の中のそろばんを弾いて無理やり計算します。その結果ミスにつながることもあります。
通う回数が多い
そろばんは通えば通うほど上達するとのことで、教室によって違いますが、週2回以上通うところが多いみたいです。
他にも習い事をしている子にはちょっと重いですね。
ちなみに「通い放題」のコースを設定している教室もあります。
幼児にとってそれほど楽しい習い事ではない
ぶっちゃけ、ダンスとかピアノなどの習い事の方が楽しいと思います。私は友達がいたので続けられましたが、一人だと厳しかったと思います。
暗算では指を動かさないと計算できない人もいる
私は暗算すると指が勝手に動きます。全部頭の中でできたらいいんですけど、指を動かした方が精度が高まるんですよね。
メリットに挙げたことは、他のことでも身につく気がする
そろばんで開発される能力は、他のことでも開発できると思います。
例えば、トランプなどのカードゲームで遊べばそろばんで磨かれるのと似たような「暗記力」や「集中力」がつくんじゃないでしょうか。
フラッシュ暗算は右脳にいいと言われていますが、これもそろばん教室でなくて自宅でもできると思います。
公文のメリット
大量の問題に触れることができ、計算力がつく
公文をやっていないと、こんなに大量の計算をやることってないと思います。大人でもうんざりする量ですが、その分確実に計算は速くなります。
自学自習方式なので、「自分で考える力」が身につく
先生は基本的に教えず詰まった時にヒントを出すだけなので、問題を自分で考えて解く「自学自習」が身に付きます。
宿題が出るのでコツコツできる子になる
日曜日を除く毎日分宿題が出るので、毎日学習する習慣が身に付きます。
教材の内容が磨かれている
長年、多くの子が取り組んできたプリントで、内容はとても良いです。少しずつ改訂もされているみたいです。
学年ではなく本人に合わせて進めるので、がんばれば授業の先取り学習ができる
最初はすらすら解けるところまで戻ってからやりますが(だいたい実際より下の学年の内容)、続けることで本来より先の内容(2学年先など)をやることができるようになります。
がんばれば小学校の算数~高校の数学範囲まで学習できます(文章題や図形など扱わない分野もあります)
制限時間を意識して取り組める
子どもは大人より時間の感覚が希薄ですが、公文はプリントの開始と終了時間を記入するので時間を意識して取り組めます。
進級テストでは満点でも時間がかかりすぎると不合格になります。
開始時間(=入室時間)に幅があり、多少遅れても気にしないでいい
うちの教室は、「幼児は3時から4時の間に行けばいい」となっています。(=入室時間の目安)。目安なので、4時を過ぎても大丈夫です。
下の子連れで開始時間ぴったりに行くのって大変なので、その点助かっています。
友達と競い合える
公文は友達と同じ教室でやりますし、プリントにふられた記号番号により「今どのレベルのプリントをやっているか」が分かりやすいので競争意識が芽生えます。
公文のデメリット
問題が単調で、何度も繰り返しさせられるので忍耐が必要
繰り返しの多さが公文の特長ですが大変で嫌われる部分でもあります。うちの旦那はコレで公文を辞めました(笑)
宿題が多くて習慣になるまでは大変
宿題が習慣になると自分からやり出すそうですが、うちはまだ「そろそろやったら?」という親の声かけが必要です。
宿題は集中して考えながらやらないと意味がないので、朝やることが推奨されています。
しかし、朝の貴重な時間を公文の宿題に割くのは難しいです。
宿題を寝る前などの疲れている時間にばかりやらせていると、適当にプリントをやる癖がついちゃうそうです。
「繰り上がりを書かない」など、公文独自のやり方があって学校と違う
公文の先生が言うことと学校の先生が言うことが一部違うので、子どもが混乱するかもしれませんね。
とても「ザ・勉強」というやり方なので、強制すればトラウマになるかもしれない
公文の先生によると上手くできなくても否定的な声かけをしないのが大事みたいです。
先生によって指導力が違う
公文はフランチャイズで、素人が簡単な試験(中学レベル)や面接を受けるだけで教室運営者になれるようです。
マニュアルなどのサポート体制はあるようですが、先生の質にばらつきがあるのは当然ですね。
月謝がけっこう高い
1教科7020円で(東京・神奈川は7560円)、複数教科やっても割引はありません。
プリントと場所代、人件費だけなのに高いのは、公文へ支払うお金が売り上げの4割くらいかかるからのようです。
週に2回通わないといけないのが大変
公文は終わりの時間が読めないので、(プリントが終わるまでなので)その後に予定がなかなか入れられません。かといってその前に何かやると、疲れてプリントの出来に影響します。
通わない日も宿題があるので、他にも習い事があるとスケジュール管理が大変です。
公文じゃなくてもいい気がする
そろばんのところでも似たようなことを書きましたが、子どもの学力を伸ばすなら公文式でなくてもいい気がするんですよね。
「少しずつレベルの上がるプリント」や、「できるまで繰り返しやる」という公文のメソッドは評価していますが、正直、伸びる子は他のやり方でも大丈夫だと思います。
例えば、チャレンジタッチやスマイルゼミなどのデジタル学習でもいいと思います。
まとめ
否定的なことも書きましたが、どちらも優秀な人材をたくさん輩出しているので、真剣に取り組んだら学力に良い影響があるのは間違いないと思います。
どちらも幼稚園児くらい(3・4歳)から習うことができるので、良かったらお子さんにさせる習い事として検討してみてください。