中学受験について学べる漫画2選

中学受験について学べる漫画2選

2冊の「中学受験について教えてくれる漫画」を読みました。

子どもが読むというよりは、大人が中学受験の流れや雰囲気、かかる費用などを知るために読むものです。



3冊あるように見えますが、1冊は付録です。

1冊目:二月の勝者 ー絶対合格の教室ー


二月の勝者 ー絶対合格の教室ー 1 (ビッグコミックス)

中学受験を、塾講師サイドから眺めた漫画です。週刊ビッグコミックスピリッツで連載中の作品で、まだ1巻しか出ていないのですが、各所で話題になっています。

ちなみに、「二月の勝者」という作品名は、東京都の私立中学入試が主に2月上旬に行われることに由来しています。

<話のあらすじ>

純粋で熱血系キャラの佐倉麻衣は、自身は経験がないものの、中学受験塾の講師として就職する。

その塾に「生徒は金づる」と考えている冷血漢なスーパー塾講師、黒木蔵人が校長として就任する。

黒木校長は生徒を全員第一志望に合格させると宣言!さて、どうなる?

この漫画の感想

設定はドラゴン桜に似ていますが、あれは勉強が全くできない高校生たちを短期間鍛えて東大に入れるというちょっと非現実的な内容だったのに対し、これは第一志望への合格を約束しただけなのでもっとリアルかなと思います。

作中には「中学受験で第一志望に受からない子は7割」みたいなデータ、「緊張しすぎた子どもが吐いてしまって保健室受験」みたいな胸が痛くなるエピソード、「シャーペンは芯が折れると集中力が低下するので鉛筆の方が合理的」みたいな受験に役立つテクニックも出て来ます。

この漫画を読んでとにかく感じたのは、中学受験は親も子も大変ってことですね。感情移入して、泣きそうになる場面もありました。志望校に全部落ちそうになる子の話とか、冷静に読めないですね。

2冊目:中学受験をしようかなと思ったら読むマンガ


中学受験をしようかなと思ったら読むマンガ (日経BPムック 日経DUALの本)

この漫画には男女2人ずつ、4人のお子さんが出てきて、それぞれの中学受験が描かれています。

4人は家庭環境や受験の動機、塾に通い始めた学年、成績、受験の結果などが全然違うんですが、みんな現実にいそうな設定で興味深いです。

特に、中学受験に興味のなかった親が子どもを塾に入れることになった経緯などがとてもリアルに感じました。

上で紹介した『二月の勝者 ー絶対合格の教室ー 1 (ビッグコミックス)』は連載漫画として面白くするために多少表現(キャラ設定など)に誇張があるかもしれないですが、こちらはもっと現実的でコミックエッセイみたいな雰囲気です。

別冊付録として「公立中高一貫校」の情報冊子がついています。
こちらはマンガではありませんが、都内の公立一貫校の校長インタビューなど貴重な情報が載っています。

<この漫画に載っていた、中学受験の参考になる話>

・学童が3年で終わるところが多いので、学童代わりに塾に行くケースがある

→実はうちの旦那もこのパターンです。
母親が働いていたので、放課後過ごす場所として軽い気持ちで近くの塾に通い始めたそうです。


・公立中高一貫校の良さは、学費と難関大も狙える高度で体系立った教育

→公立は今まで検討していなかったのですが、公立中高一貫校の良さを知って興味が湧いてきました。
同じ公立中高一貫校でも、学校ごとに何に力を入れているかに違いがあるんですね。

学校が何に力を入れているかは、試験問題に表れているようです。
(ちなみに公立一貫校は適性検査という位置づけなので受験ではなく、受検と表記するらしい)

入試では、知識ではなく、読解力や記述力、思考力などが測られるようです。
思ったより難易度が高くて驚きました。トップの私立と併願されるケースも多いようです。


・塾選びのポイントは「子どもが楽しく通える」こと

→確かに合格実績よりもそっちの方が大事ですね。

この本に書いてあった大手塾の特徴

SAPIX(サピックス)…難関校への合格実績が最も高いので上位層に人気。授業は成績上位2割に合わせて進み、テキストの解説も少ない。ついていけない子は家庭での家族のサポートが必須。

日能研(にちのうけん)…特に中堅に強い塾。宿題は比較的少なく、同じ問題を何度もじっくり考えさせる傾向にある。真面目にコツコツやれる子が合っている。

四谷大塚(よつやおおつか)…小規模の準拠塾が多数ある。テキストは完成度が高く、親が教えなければならない部分は少ない。近年カリキュラムが変わり難易度と進行速度が大幅に上がった。

早稲田アカデミー…多くの問題を繰り返し解く方針。宿題の量が他の塾よりも多く、それをきちんとやったかどうかのチェックも厳しい。それが良いかどうかは子どもの性格次第。

この漫画の感想

漫画に出てくる子どもたちの中には受験に成功する子も失敗する子もいるのですが、みんな一応ハッピーエンドになっています。バランスの取れた良い内容で、「中学受験がゴールじゃないよ」というメッセージが伝わってきます。

上で紹介した『二月の勝者』は塾業界の裏側を見せすぎていて子どもには読ませにくいですが、この漫画なら子どもにも安心して読ませられます。

この漫画にはところどころコラムが挟まれているのですが、きちんと塾の先生に取材して書かれているので大変ためになります。

この漫画で気になった点は、女子のトップ校が2回受験できるようになっていることです。

うちの旦那によれば「トップ校は1回しか受験できないことが多いんだけど、演出上の理由かな?(笑)」だそうです。

あと、作中に出てくる母親は20代で子どもを産んだ人が多いんですが、中学受験させるような家庭では母親の学歴も高く、高齢出産も多いので年齢設定はもう少し上でもいいかなと思います。

まとめ

今回紹介した2冊の本はどちらも漫画なのでさらっと読めるのですが、中学受験についてほとんど知識のなかった私にはかなりの情報量でした。

ちなみに、うちの旦那は中学受験経験者ですが、『二月の勝者』は「昔を思い出す。早く続きが読みたい!」と気に入っており、『中学受験をしようかなと思ったら読むマンガ』は「この本で最新の受験事情が分かって良かった」と言っています。

ただ、この2冊の漫画を読む方にご注意いただきたいのは、どちらも中学受験の大変な側面が強調されているところです。

時代が違うから参考にならないかもしれませんが、うちの旦那は小学校時代、そこまで悲壮感はなかったそうです。

少数派かもしれませんが、
・友達の多くが行くからと何の疑問もなく塾に通う
・ずっと成績が安定していて難なく志望校に合格する
・成績下位からスタートしてもゲームのように成績が上がるのを楽しんでいる
 
上記のように上手く受験を乗り切っている子達もいるということは、一応書いておきたいと思います。

まあそれでも家族はやきもきしたり大変なんでしょうけどね。私も娘の中学受験までに何か趣味ややりたいことを見つけて、中学受験だけに心が支配されることがないようにしたいと思います。