知能検査(IQテスト)ってどんなことをするの?

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今回の記事は知能検査(IQを測るテスト)についてです。

うちの子も受けたことがあるので、どのような検査なのか詳しく書きたいと思います。

知能検査は健常児が受けても意味がない?

知能検査は現在では発達障害などの疑いのあるお子さんに実施されることが多いようですが、個人的には自分の子の得意・不得意や知識の抜けているところを見つけるためにもやってみて損はないと思います。(金額はちょっと高いですが)

数は少ないですが、お受験のために知能検査を受けるお子さんもいます。私立小学校によっては、推薦入学の出願条件に「IQテストで120を取っている子」としているところもあります(宝仙小学校)

ちなみに、IQ=頭の良さと思われがちですが、単に「同年齢の子と比較してどの程度成長が早いか」という程度の話です。

以前の記事にも書きましたが、小さい頃の方が高い数値が出やすい傾向があり、検査に慣れることでも数値が上がるので、数値自体を他人と競うことにあまり意味はありません。

ただ、本人が以前出した数値と比べるのは良いと思います。
知能は8歳くらいまでは大きく伸ばせるけれど、その後は変動が少ないと言われているらしいので、3歳~8歳くらいまで年1回くらい測って、知育の成果を確認するのはアリだと思います。

それでは、田中ビネー式知能検査でやる内容について書きたいと思います。
以前うちの下の子(3歳)が受けた内容で、2歳~4歳向けくらいの内容が混ざっています。

<検査のやり方>

検査はテスターの先生と2人で行います。
小さいお子さんは、初対面の先生と2人きりになれるかどうかがまずネックになるかもしれませんね。

机を挟んで向かい合って座り、先生が小道具を使っていろいろ質問してくるので、それに答えます。

最初は「年齢-1歳レベル」の問題からやります。3歳児なら2歳児相当の問題です。それに合格できたら、1歳上のレベルに進みます。

そうやって「何歳相当の問題まで解けるか」を調べ、IQを算出します。

<田中ビネー式知能検査の具体的な内容>

※分類は私が勝手にしたものなので、田中ビネーの正式な分類とは違います。
参考程度にしてください。

常識力を問うような問題

・イラストを見て、変な部分を指摘する

・イラストを見て、足りない部分を描く
(物の形が欠けているなど)

・イラストを見て、テスターが言う条件に当てはまるものを指差す
(~の時に使うものなど)

・2つのイラストが同じか違うかを判別して、「違います」「同じです」と答える

・左や右を理解しているか問われる
(左の〇〇を触ってください)

・「~な時はどうしますか?」という質問に答える

言語理解を問うような問題

・テスターが言う文章をそのまま復唱する
「〇〇がいます、〇〇が~しています」

・イラストを見て、物の名前を答える
(乗り物や、家庭にある物など)

・テスターが物の名前を言うので、それがどんなものか説明する

・物を指定された場所に置く
例:~の上に置いて、~の横に置いて

・対義語を答える
例:アリは小さい、ゾウは?

・曜日について答える
例:〇曜日の次の日は?

記憶力を試すような問題

・物の場所を覚えて、同じところに置く

・荷物を積んだ貨物列車をトンネルに入れ、何がどの順で入っていたか答える
(反対側から出てきたときの順番=逆向きも答える)

数や形の理解を問うような問題

・言われた数だけ積み木を取る

・積み木の数を半分ずつに分ける

・積み木で指定された形を作る

・指定された数までかぞえる

・テスターが何回机を叩いたか心の中で数える

・テスターが言った数字を真似する
(反対からも言う)

・パズル(タングラム)で指定された形を作る

・お手本のように紐にビーズを通す

・お手本と同じように絵を描く

・イラストを見てどっちが多いか答える

・イラストを見て、簡単な足し算をする

<検査の注意点>

・幼児は気分や体調によって結果に大きなばらつきが出るようです。
結果が悪くてもそんなに気にすることはないと思います。

・どこまで上の年齢の問題に答えられるかが試されるので、レベルが上がって答えられなくなったらそこで終了です(全問正解する必要はないみたいですが)。
つまり、IQが高いお子さんの方が試験時間は長くなります。

・考えても分からないときは「分かりません」と答えます。

・時間を測る質問は、何秒で答えられたかも大事なので、できるだけ早く答えるようにします。テスターから最初に説明があります。

・答えは基本的に最初の発声が採用されるので、最初に関係ないことを言うと、その後正解を言っても×とされることがあるようです。
(質問内容によっても違いますが)

・IQは100が基準と言われますが、田中ビネーのようなタイプの知能検査(年齢に対してどのくらい上のことができるか試すもの)では、小さい頃のIQの平均は100よりだいぶ高くなります。

お子さんが平均と比べてどの程度上なのか下なのかを知りたい場合は、「同じテストを受けた同じ年の子どもの平均IQ」を確認してください。

コメント

  1. rinko より:

    こちらのUPありがとうございました。かなり参考になります。
    以前は田中ビネー式を3歳になったら受けよう!とかなりやる気だったのですが、最近の子供の様子を見ていて、初対面の人とこんなことできるのかな?って気がします。
    ちゃんとできないと、本来の数値が出ないですよね・・・。
    4歳になったらさすがにできるかな?と思い始めています。
    教えていただいたWISCも得意・不得意がわかりそうで、いいですよね。

    • eisai より:

      >rinko様
      コメントありがとうございます。
      確かに、泣いたり恥ずかしがったりして上手く答えられないと、正確な数値は出ないかもですね。
      うちの上の子は、部屋が暑いと言って中断したことがあります。
      幼児はちょっとしたことで検査が続けられなくなってしまいますね。

      WISCも良さそうですよね。
      年齢が上がるとテストの選択肢も増えるので、もう少し待つのもアリだと思います。
      待っている間にもっと近くで安く知能検査を受けられる機関(病院など)が見つかるかもしれませんし。

  2. rinko より:

    たしかにその時に部屋が暑い・寒いだけでも3歳児くらいだとやらなくなったりしてしまいますよね。
    このテストって3歳でも4歳でも同じテストを受けるのでしょうか?もしご存じでしたら、教えてください。どうもそのへんもよくわからず。●曜日の次の曜日は?とか3歳なったばかりではまずわからないんじゃないかな?と思いまして。左右がわかるのももう少し後?にも思えますし。

    IQ120出てたら十分すごいのでしょうね。

    • eisai より:

      >rinko

      テストは年齢より一つ下の内容から始めて、レベルを上げていき、どこまで合格できるかを見るようです。
      確かにそのあたりが分かり辛かったですね。本文にも少し追記させていただきました。
      ご指摘ありがとうございました。

      今回例に出したものは2~4歳向けの問題が混ざっています。
      どれがどのレベルなのかは私にも分かりませんが、確かに曜日の問題は難しいですよね。

      田中ビネー式では小さい頃はIQが高めに出ますし、宝仙小学校の推薦入試出願条件になっている「IQ120」もお受験対策をされているお子さんならそこまで難しくはないと思います。ただ、一般的に見て十分に高い結果だとは思います。

  3. rinko より:

    ご丁寧にありがとうございます。

    東大生の平均がIQ120くらいって言いますよね。
    子供のほうが高く出やすいというのは聞いたことがありますが、それでもIQ120あれば十分元の頭が良いのでしょうね。