うちの娘が近視矯正の「オルソケラトロジー治療」を始めてしばらく経ったので、費用や効果、苦労した点などをまとめます。
ちなみにうちの子の視力は元々0.4~0.6くらい(測り方によって差が出る)でした。
後方の席だと黒板が見えづらいなど裸眼で過ごすにはきつくなってきていたので、そろそろメガネを使おうかなというところでオルソ治療を始め、裸眼で1.0~1.2の視力が出るようになりました。
オルソケラトロジーって何?
「寝ている間に専用のコンタクトをはめて、角膜の形を正しく変えること」で近視を矯正する治療です。
オルソケラトロジーのメリット
メリットは、日中は裸眼で過ごせることです。普通に視力が良い人と同じになります。また、子どもは近視の進みを遅くする効果も期待できます。
オルソケラトロジーのデメリット
デメリットは、費用、毎晩はめる必要があること、治療を辞めると視力が元に戻ってしまうことなどです。
毎晩レンズをはめるのが面倒、根本的に治したいという人はレーシックを選んだ方がいいかもしれません。
オルソケラトロジーの費用
両眼165,000円
片眼99,000円
プラスでケア用品代が3か月ごとに8,800円、定期検査代が年16,500円かかります。
2年後くらいにレンズの寿命がきたら1枚44,000円で再作成するそうです(個人差あり)
オルソケラトロジーの始め方
近所の、オルソケラトロジーをやっている眼科に問い合わせ、予約を取りました。
日本全国のオルソケラトロジー取り扱い眼科
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初回の診察では視力測定を含めて色々と目の検査をし、オルソが適用になるか調べてもらいました。
<ご注意>
この日、視力をより詳しく調べるために、眼の調節機能が働かないようにする目薬をさしての視力検査もしました。
検査後しばらく目が見えにくくなるようなので、検査はその後予定がない日に受けることをおすすめします。
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オルソが適用と分かり始めることに決めたら、レンタルのレンズで1週間のお試し体験をします。
1週間の体験料金は3万円でした。この費用はオルソを続ける場合その支払いに充てられ、辞める場合は2万円分返金されます。
(このレンタル制度、オルソをやっているどこの眼科でもあるのかは不明です)
体験開始時に、レンズのはめ方、お手入れの仕方などを練習します。
オルソケラトロジーのレンズの入れ方のコツ
・レンズが流れると大変なので、家の洗面所にコンタクトレンズ流出防止マットを設置しておく
・鏡を下に置いて、その鏡を見ながら入れる(空気を入れないため)
・レンズの表と裏にしっかり目薬(ティアーレ)を垂らす
やってる途中で目薬がなくなったら、またしっかり目薬を入れる
・利き手の人差し指に乗せて入れる、大きく目を開けて、黒目の上に真っ直ぐ乗せる
・レンズは薄い水色なので、黒目のところにちゃんとそれがおさまっているか確認する
・入れた後目をこすらない
・落とした場合はスポイトでひろう。引き摺るとレンズを傷つけるのでご注意
(レンズはハードコンタクトより割れにくい素材だけど、傷はつく)
オルソケラトロジーのレンズの取り方のコツ
・取る時も目薬をして、目と目薬の間に水分を入れてから取る
・取るときは鏡は顔の前に置く
・大きく目を開いて、真っ直ぐ前を見てスポイトで取る
・スポイトを黒目の真ん中に貼り付けて取る。貼り付けたら少し下げるようにしてもいい
※はめるより取る方が難しいみたいで、取るときは親が協力することもあるそうです
親が取る場合、横からみるとふくらみが分かりやすいとのことです
オルソケラトロジーレンズのお手入れ方法
<毎朝やること>
レンズを外したら、専用のレンズケースにしまう
液体(クリアデューの液体)を8.9割入れる。錠剤(クリアデューの錠剤)を一錠ぽちゃんと入れる。
夜まで放置。
※液の色が変わってもまだ消毒終了ではないので放置しておく
翌朝は中身を捨てて、水道水で流してから目薬をつけて目に入れる
<1週間に2、3回(2~3日に1回)やること>
ミクロンで20、30回こすって水道水で流す(ぬるぬる感がなくなるまで)
<1週間に1回やること>
アクティバタブレットと水道水を入れる。
30分たったら捨てて、普段のケアをする
※トライアルレンズの段階ではアクティバタブレット(タンパク除去)は使いません。
オルソケラトロジーについてのうちの子の感想
オルソを始める前に一番心配だった「レンズを入れる痛さ」は、我慢できる程度だった。
最初は目を開けると痛い、閉じると痛くないという感じだった。
数日後にはゴロゴロはするけど、痛くはなくなり、数週間立つと全然気にならなくなった。
オルソは花粉症の舌下免疫療法と違って効果がすぐに出るので嬉しい。1日目で効果が出て、遠くの物がよく見えるようになった。
また、全体的に景色の色が濃くなった気がする。これからも続けたい。
オルソケラトロジーについてのQ&A
Q:レンズを入れるのは痛い?
A:慣れるまでは痛い事もありますが、慣れると痛くありません。
眼科で初めてレンズを入れる練習をする際は念のため、麻酔の入った目薬を入れてから練習しました。
ただ、すぐに痛みを感じずに入れられるようになるそうです。
Q:レンズを入れる際は親が手伝うの?
A:レンズを入れる際は親が手伝ってもいいのですが、うちの子は自分でやっています。
10歳以上なら自分でやる子が多いようです。親が不在のこともあるので、小学校高学年くらいからはできれば自分でできるようにしておくといいと思います。
Q:数日レンズをはめられない時はどうするの?
A:角膜の形が矯正されていればすぐに視力が落ちるわけではないので、(個人差はありますが)数日できなくても大丈夫だそうです。
Q:通院の頻度はどれくらい?
A:最初数回は1週間に1度程度、その後は月に1度、安定してきたら3か月に1度、と減っていくそうです。
病院に行った際は視力検査と目に傷がついていないかの診察があります。
また、消耗品であるケア用品も購入します。
Q:レンズを失くしたり傷付けたらどうなる?
A:再作成のために1枚44,000円かかります。