東大発って本当?算数のタブレット教材、RISU(リス)の口コミ・比較

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新しいタブレット学習教材 RISU(リス)

ショッピングモールに遊びに行ったら、珍しいタブレット教材の体験会をやっていました。

その教材は、東大発! という触れ込みの、RISU(リス算数)というものです。

リスの基本情報

●対象は4歳~12歳

●特徴は、算数に特化していること、先取りができること、動画でフォロー(=ビデオレター)など

●アメリカから日本に上陸してまだ2年の新しいサービス

●会員は2017年8月現在、3000人位

●受講費は、毎月2480円(+税)で、学習のペースが早ければその分追加料金が発生する

●レベルは、教科書より難しく、受験の問題より簡単というところに設定している。
(つまり、教科書対応でもなければ、受験対策でもない)

※学校の基礎的な学習内容と中学受験の難問との間を埋める意図があるらしいです。

●毎日の学習時間は生徒の自由だが、目安としては15分以内くらい

RISU(リス)の良さそうなところ

学年に関係なく進める

受講生の75%が学年より先を学習しているそうです。

平均学習速度は学校の1.7倍だそうです。
※1年生から始めると、4年生の秋に小学校の内容を全て終えるペース

トップ大学生のフォローがある

東大や早稲田などの学生がチューターとして生徒の成績を分析し、個人に合わせて動画で苦手分野を解説してくれるそうです。

※動画(ビデオレター)の届くペースは生徒によって違うそうですが、週に1つ以上は届くらしいです。

進研ゼミの赤ペン先生(=人が採点したり、コメントをくれるシステム)が動画になった感じで、面白い取り組みだと思います。

ポイントを特別問題獲得に使える

問題を解いて集めたポイントは、文具などのリアルな物にも交換できるそうですが、「特別問題」に交換する子が多いそうです。

そうやってもらった問題は、「解けなかった時、親に答えを言われて泣いた子がいる」というエピソードもあるくらい、子どもにとって大切なものになるそうです。

決まった分量がないので、本人がやりたいだけできる

他のタブレット教材はその月の分が終わると次の月の配信日まで待つ必要がありますが、これはどんどん先に進めます。

RISU(リス)の気になるところ

実質年間契約しかできない

途中解約はできるとのことですが、最初に年額29760円+税が請求されて、途中で解約すると返金なしという仕組み
「1か月で辞められると、タブレット料金を回収できなくて困るため」とのこと。

早く進むとその分料金が高くなる

基準よりも速いスピードでステージをクリアすると、その分追加料金が発生するそうです。

「進むスピードが速ければ払う期間も短くなるので、トータルで払う料金は変わらない」「全然取り組んでいない時に料金が安くて済む仕組み」と説明されました。

消費した分だけ支払うということで合理的な気もしますが、保護者的には月謝が安定しないことに困惑します。

利用料の上限は一応あって、初月9800円、2ヶ月目以降14800円だそうです。

やる分量を本人に任せるため、目標や強制力がない

「純粋に問題を解く楽しさ」だけで続けていける子はごく一部で、ほとんどの子はある程度の強制力がないとダメと思います。

この教材には毎月解くべき分量などは特にないので、やらなきゃとかやり残したとか思いにくくて、放置しちゃう子も多いと思います。

コンテンツの見た目は地味め

デジタル教材ですが、アニメーションはほとんど使われておらず、紙の問題をそのままデジタル紙面にしただけの印象を受けます(問題のジャンルによるのかもしれませんが)

チャレンジタッチやスマイルゼミの方が問題にアニメーションが活用されています。(リスは成績上位層向けだからそういった賑やかしは要らないのかもしれませんが)

リスの問題にはパズル的な面白さはあります。
ただ、このタブレットの問題を面白いと感じてコツコツ解ける子なら、別にタブレットでなくてもいい気がします。(例えば花まる学習会の『考える力がつく算数脳パズル なぞぺー1 改訂版 《5歳~小3》』などでもいい気がする)

リスに関する素朴な疑問Q&A

Q:子どもが先を学習しているほど料金が高い?

A:毎月の追加料金については、「どれだけ先の内容を学習しているか」ではなく、「このタブレットのコンテンツ消費ペース」が問題となるようです。

つまり、小1の子が2人いたとして、「1年生の問題を学年の基準より早いペースで消化している子」より、「3年生の問題をゆっくり学習している子」の方が安く済むってことです。

どこから始めるかは、最初に小1〜小6までの内容を網羅した実力診断テストがあり、そのテストで決めるそうです。


Q:なぜ東大発って言ってるの?

A:東大の研究室で開発されたシステムかと思ったら、そうではありませんでした。
社長2人が東大卒だからそう言っている(宣伝のために出身大学の名前を利用している)みたいです。

ただ、動画の先生にも現役東大生がけっこういるようで、東大生がたくさん関わっているのは間違いないようです。


Q:算数以外の教科はないの?

A:元々はアメリカのシリコンバレーでアメリカ人向けにいろんな教科でサービスを始めたらしいのですが、その時算数以外効果があまりなかったので、算数に特化したとのことでした。日本では最初から算数のみやっているそうです。


Q:どこで体験できるの?

A:うちの子が体験したのはグランツリー武蔵小杉です。他には、ららぽーと豊洲や、としまえんの映画館のところなどで、土日に不定期に体験会をやっていると聞きました。夏休みが終わるとなくなるかもしれません。

その他特記

●「お家でお試しキャンペーン」というのがあります。

体験会会場で申し込むと1週間1980円で自宅でお試しができるそうです。このお試し期間中はどれだけ進んでも追加料金は発生しないそうです。
そのまま受講する場合は、お試しの料金は無料になるそうです。

●未就学児は「RISUきっずコース」、小学生は「RISU算数コース」という分類になります。

未就学児コースには音声読み上げ機能があり、文字が読めなくても問題を解けるようになっているそうです。

未就学児コースは進むペースが速くても追加料金は発生しません。
しかし、未就学児でも小学生の内容を学習する場合は、小学生の料金が適用されるそうです。

●辞めた場合、タブレットは手元に残り、既にダウンロードしたコンテンツは何回でも解き直せるようです。

●基本料金に入っているビデオレターだけではなく、別料金ですがリアルタイムで、オンラインで先生が指導してくれるシステムもあるそうです。

「タブレット式家庭教師」と呼ばれており、オンライン英会話の家庭教師版のような感じです。
料金は30分×月2回で8980円、月4回で14960円だそうです。オンラインにしては安くないですね。有名大の学生を使うため、時給を下げられないんでしょうね。

●現在のところ認知度は低いですが、新聞広告等は入れており、テレビCMも検討中だそうです。

他のタブレット学習との比較

タブレット学習教材としてはチャレンジタッチ(進研ゼミ小学講座のデジタル版)と、スマイルゼミが2強だと思います。

この2つとリスを比較してみたいと思います。

チャレンジタッチ1年生の場合、国数の2教科で年間一括払いだと月々2705円(税込)、毎月払いで3,343円(税込)、タブレットは無料キャンペーンがあり、受講費の設定が一番安くなっています。
コラショというキャラを使っているし、課題提出などでおまけもいろいろくれるので、一番学力の低い層に受けるのがこの教材かなと思います。
この講座には紙バージョンもあるので、タブレットで学んでいてもたまに紙のコースと共通の紙の問題集や付録が届きます。

スマイルゼミ1年生の場合、年間一括払いで国数英の標準コースが月々2980円(+税)、毎月払いで3600円(+税)、これに加えて初回に専用タブレット代「9,980円」(+税)です。
タブレットのペンはチャレンジタッチより使いやすいという評判です。
チャレンジタッチよりも価格が高いですが、レベルも少し高めまで網羅しています。
紙の問題集や付録などはないそうです。

リスと上記の2つのタブレットとの違いは、「算数に特化していること」「学年制でないこと」「教科書対応でないこと」「おまけコンテンツがないこと」です。
リスの料金は算数1教科で基本料が2480円、プラスで進行度による追加料金です。
ビデオレターなどの独自サービスがついています。
先述の2つより成績上位層をターゲットにしていると思われます。

公文式との比較

公文とは、先取り学習が推奨されていることは同じですが、考え方は全然違うです。

パンフレットには、公文式などを意識した「工夫・知恵比べの習慣付けは〇、反復計算で先取りできたと誤解するのは×」という文章がありました(笑)

また、体験会スタッフの方も「自分は公文に小3まで通ってたんですけど、文章題が苦手になったので辞めました。あと、図形も少ないですよね」なんてさり気なく公文を批判していました。

まとめ・我が家の結論

リスは「算数に特化」「先取り学習が推奨されている」「偏差値の高い大学生が学習を個別フォローしてくれる」「問題を解いて手に入れたポイントでスペシャル問題をもらえる」などの点がユニークで素晴らしいタブレット教材だと思います。

うちも興味はありますが、「年間契約しかなくて、しかも進みが早ければ追加料金が発生」というのに抵抗があって、始める勇気がありません。

まだ始まって2年の教材なので、今後システムや料金など変わってくるかもしれません。今後も定期的にチェックしたいと思います。

ちなみに体験会で説明してくれたお兄さん、その日だけのバイトかと思ったらかなり詳しくて教材に関して思い入れがありそうでした。
もしかしたら開発に関わっている方なのかもしれません。