お子さん全員東大理Ⅲ、佐藤ママってやっぱりすごい!?

中学受験

今回は、皆さんもうご存知かもしれませんが、4人のお子さん全員が東大理Ⅲ(医学部)に合格したことで有名な佐藤ママ=佐藤亮子(さとうりょうこ)さんのすごさについて書きたいと思います。

「奈良のゴッドマザー」とも呼ばれているそうです(笑)


3男1女 東大理III合格百発百中 絶対やるべき勉強法

佐藤ママのすごいところ

徹底的な分析と効率化

きょうだいそれぞれの性格に合わせて勉強のやり方を変えたり、「男子の受験は短期集中でもできるけど、女子は体力的に長期戦で行った方がいい」など、いろいろと戦略を練っていらっしゃいます。

他にも効率化できる部分はとことん効率化したそうです。佐藤ママは優秀な経営者にもなれそうですよね。

徹底的に子どものサポートをする

中学受験は親のサポートが必須と言われていますが、佐藤ママの関与度は相当だと思います。

普通の親がやっている塾への送迎やプリント整理に加え、スケジュールを立てて予定を管理したり、問題集を買ってきたり、暗記の勉強の相手をしたり、丸つけは全部ママがしたり、苦手分野の掲示や復習ノートを作るなど、何から何までやってあげている感じです。

準備がめちゃくちゃ早い

受験準備をかなり早い時期からやっていらっしゃいます。
例えば、お子さんたちは1歳から公文に通っています。


※写真はうちの子の解いた公文プリントです

また、長男の生まれた時にママさんは小1から小6までの全ての教科書を手に入れて、学習内容やつまずきそうなポイントを把握しておいたそうです。

また、受験前日に泊まるホテルはできるだけ学校に近いところを1年前に予約して、定期的に予約の確認をしたそうです。
(ホテル側にとっては少し迷惑な気もしますが)

世間に批判されそうなことや失敗談も正直に書く

子育て系の本っていいことしか書いてない本もあるのに、佐藤ママは失敗談も色々と書いています。
多分、サービス精神がめちゃくちゃ旺盛な方なんだと思います。

特にびっくりしたのは「小学生の娘さんが何度やっても単位の換算を理解できなくて、ママがノートで娘さんの頭を叩いてしまった」という話です。

そのエピソードを取り上げて批判する人はいるでしょうが、私は理Ⅲに合格するようなお子さんでも理解できないことはあり、ママもイライラすることがあるんだって親近感が湧きました。

佐藤ママの教育理論、勉強テクニック

・きょうだい皆、公文を1歳頃から始めて計算力を鍛えた

その他の習い事も皆同じで、3歳頃からバイオリン、4歳頃からスイミングをやらせたそうです。
習い事は合うかどうかが分かるまで、少なくとも1年ぐらいは続けるのがポイントらしいです。

・公文のスローガン「うた200、読み聞かせ1万、賢い子」を実践した

具体的には、3歳までに親が絵本の読み聞かせを1万冊し、童謡を1万曲歌ってやったそうです。
童謡は正確な歌詞で歌うため、公文の歌詞カードを買って、それを見ながら歌っていたそうです。

・暗記事項は壁に「斜めに」貼った

違和感を利用して記憶に残りやすくする作戦だそうです。

・子どもが集中できない時はキッチンタイマーを使った

タイマーは何種類も持っていたそうです。

・勉強の出だし5~10分はずっとついて見ている

お子さんの勉強が軌道に乗るまではそばについているそうです。

・カレンダーは2か月分貼った

先の予定を意識させるためだそうです。

・大変な塾の宿題や過去問は分割して解かせた

全部を一気に解かせようとすると挫折しやすいためだそうです。

・問題集は必要なら3冊買った

3回くらい繰り返し解くと定着するとのことで、3冊買った問題集もあったそうです。

・テスト期間中はカップラーメンを与えた

普段は食べさせないカップラーメン、テスト期間中だけは食べて良いとしていたそうです。
ご褒美の与え方も上手いですよね。

佐藤ママと私の意見が異なる点

私ごときが佐藤ママに物申すのはおこがましいですが、佐藤ママの子育て論に反対な部分もあります。

子どもファーストで自己犠牲すぎる

子育て優先で教職復帰を諦めたとか、美容院に当分行かなかったとかそういうエピソードがいろいろあります。優秀なお子さんが4人いる佐藤ママならそれでもいいかもですが、普通のママさんがそれを真似してしまうと子育てだけにのめり込み過ぎて逃げ道がなくなって危険だと思います。

私だったら自分の美容を息抜きとして活用すると思います。

全員理Ⅲが気になる

お子さん4人全員が理Ⅲだからこそ伝説級にすごいのですが、「日本で最高偏差値の大学・学部」ってところにママさんがこだわり過ぎていて、お子さんたちにその価値観を植え付けたのかもしれない点が気になります。

住んでいるのは関西だから、京大を選ぶお子さんがいたり、全員東大だとしても例えば、理Ⅰで研究者を目指すとか、文Ⅰで弁護士を目指すお子さんが1人くらいいる方が自然なのではないかと思います。

特に佐藤家のパパ、佐藤真理(さとうまさみち)さんは弁護士なので、4人全員が文Ⅰ(東大法学部)って方がまだありえる気がします。

まあ、今の日本ではできるお子さんが医学部を目指す傾向があるので仕方ないし、理Ⅲの大半は医学部に進むとはいえ理Ⅲに入ってから進路を変える(=他の理系学部に進む)ことも可能みたいですが。

うちの夫にも意見を聞いてみたら、3人の息子さんを中学受験で灘に入れた時点で理系に寄ったのではないかということでした。(灘は数学が強いため)

言い切りすぎる

「受験期に恋愛は不要」「家事の手伝いはしなくていい」などと言い切っておられます。

キャッチーでいいのですが、価値観が多様化した現代日本で、どれも正解・不正解とはなかなか言えないので、自分の信念があったとしてももう少しオブラートに包んだ方が良いのかなと思います。

切り取ってマスコミに流されると炎上しちゃいそうなことを正直にいろいろおっしゃってるのでハラハラします。

子育てや教育における旦那さんの存在が薄い

子育てや教育は佐藤ママが一手に担っていた感じです。

旦那様も読み聞かせや時間がある時の送迎、子どもにマッサージを施すなどの協力はしていたそうですが、それ以外のエピソードではご主人の存在感があまり感じられません。


佐藤ママの子育てバイブル 三男一女東大理III合格! 学びの黄金ルール42

まあママが一人でやっていた方が教育方針がぶれなくて良かったのかもしれませんが、今は共働き家庭も多いので、夫婦で協力してやっていく方がスタンダードかなと思います。

おまけ~大事な日に忘れ物をしないための準備テクニック~

佐藤ママは試験日の持ち物などを用意する際、紙袋を用意して思いついた順にそこに現物を放り込んでいくそうです。

そのやり方、実は私も一緒です。私の場合、直前まで現物を用意できない物があるときは「〇〇も入れる」と書いたメモ用紙を入れています。

他の記事でも佐藤ママについて書いています!

以前も佐藤ママについて『お子さんの中学受験を考えているなら絶対読むべき本』という記事を書いています。今回の記事とかぶる内容もありますが、テクニックについてはより詳しく書いてあるので良かったらあわせてご覧ください。

コメント

  1. 寝ぐずり より:

    こんにちは!
    佐藤ママの本、私も読んでみたら好きになってしまい、
    けっこう影響されてます笑
    でも英才さんは自分の意見もしっかりお持ちになっていて、ぶれがないのですごいですね(*^_^*)
    私も、お手伝いについては
    家事はチーム(家族)でという考えでいてくれたら子が家庭を築いたときにすてきだなと思うし、
    一人暮らしで家事をしなくてはならないときにしんどい部分が減るかな?って思ってるので「全くやらなくていいというのはちょっとなー」というところで、
    ほかはホウホウと頷くばかりの私でした(^^;)
    紙袋のエピソードのくだりですがどの本に載っていましたか?
    たびたび質問すいません。

    • eisai より:

      >寝ぐずり様

      こんにちは。いつもコメントありがとうございます。
      お手伝い体験はしていた方がきっといいですよね。
      後からでも身に着けられるとはいえ、全くやったことがないのとあるのとでは大違いですもんね。
      佐藤ママはすごい方ですが、佐藤ママのやり方をそのまま取り入れることは時代も資金力も家族構成も違って難しいので、自分流にアレンジしないといけないなと思います。

      紙袋のエピソードは書籍ではなく、ネットで読みました。
      https://dot.asahi.com/wa/2018112800016.html
      の記事の2ページ目を読んでみてくださいね。

  2. kei より:

    こんにちは。
    私も佐藤ママのパワーをいただきながら、でもここはちょっと違うかな?と思うのが英語教育です。
    早期英語と中学受験の両立が難しいことも多いので、目的が違うといえば違うのですが、「中学からでも英語はできる」のと、幼少から身につけた英語力は別物ですよね。その辺は一世代昔のやり方なのかなと思います。
    10年後、20年後には、グローバルな子育てをしたカリスマママの手記が出てくるのかもしれません。

    • eisai より:

      >kei様
      こんにちは。
      佐藤ママの英語教育方針についてはよく知らなかったのですが、「中学から英語をやっても遅くはない」というご意見なのですね。

      後からかなり頑張って勉強したりどっぷり英語環境に浸かればそれも可能ですが、私は幼児期からやった方が効率が良いと思います。

      きょうだいがいて上の子が途中から英語教育をされた場合、下のお子さんの方が英語が得意になるケースが多いようですし。

      おっしゃるように、今後はグローバルな子育てをしたカリスマママが人気になると思います。
      娘さんをハーバードに合格させた廣津留真理さんとかその先駆けかもしれませんね。

  3. 寝ぐずり より:

    英才さん
    AERAのネット記事だったんですか♪ネット記事はあまり読まないので、これからはチェックしてみようと思いました。
    ありがとうございます!
    細かいところで、本に載ってないエピソードもあるのですね。

    英語教育については私も古い印象を受けました(*^_^*)
    佐藤ママの方法は受験英語(読解)重視で話せるようにはならなさそうです。
    私も、中、高受験の際英語以外の教科に力を注げるので幼いうちからやったほうが良いと思ってます。

    • eisai より:

      >寝ぐずり様

      いえいえ。私もツイッターで記事のURLのリツイートがまわってきたので、たまたま目にしただけなんですが。佐藤ママくらい露出の多い方だと、ネットにある記事を読み漁っただけでもかなり色々分かりそうですよね。
      多分本に載ってないエピソードもあるので、両方読む価値はありますね。

      英語教育は、今どきのママは幼少期から必要と考える方が多いみたいですね。
      受験の際に英検等の資格があれば有利になることもあるみたいですし、うちもある程度はやらせたいと思ってます。

  4. スポンジボム より:

    佐藤ママの
    『3男1女 東大理Ⅲ合格百発百中 算数国語 絶対やるべき勉強法』を読みました~‼

    私的にびっくりしたのは
    ひらがなの『い』は形がとりにくいとのことで、『い』は簡単にかけるはずっと思っていて娘の『い』がうまくかけてないのが不思議だったので読んでよかったです。
    他にも合理的な読書感想文の書き方、日記など、素人には考えもつかなかったのでオススメします。

    ちらっとブログも拝見しました。
    編み物も得意らしく、私には
    ここまで、なんでもいさぎよく、
    やさしく、四人も育てられない😅
    マネできないところはマネせず、
    自分とママを比べず(笑)
    勉強法をチョイスしたいと思いました。私の小学生のときにこの本があればと思いました。

    • eisai より:

      >スポンジボム様

      『3男1女 東大理III合格百発百中 絶対やるべき勉強法』なら読んだことがあるなと思ったのですが、
      間に「算数国語」とついた別の本が出版されていたのですね、知りませんでした。

      私もひらがなの「い」は簡単な気がしていました。

      とても具体的なテクニックが書かれていて良さそうですね。
      私も読んでみます。

      佐藤ママのブログ、講演会のお知らせだけみたいな感じなのかなと思ってたら、趣味などの話もされてるんですね。
      編み物も得意なんてすごいですね。私は裁縫は全くできません。園グッズは全て実母に任せてます(汗)
      色々と情報ありがとうございました!

  5. スポンジボム より:

    私も裁縫苦手です。
    高校の友達にミシンのかけ方が
    危なすぎると言われてからむいてないからと諦めてます。(笑)

    私も幼稚園グッズは母に頼んでいます。

    東大に行かれる生徒または
    母親は合理的に勉強をすすめているなーと本当に思いました。
    少し見習いたいです。

    • eisai より:

      >スポンジボム様

      裁縫の出来る方には憧れますが、親やプロに頼めるなら、それでいいですよね。
      ミシン、私もこわいです。持っていませんし、使いこなせる気がしません。
      でも、刺繍ができるミシンなら欲しいです(笑)

      東大に行くような生徒または母親は、本当に合理的ですよね。

      ビジネスの世界でよく言われるPDCAサイクル
      =Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)
      を実践している人が多いなという感じです。

      特に、計画を立てるのと、評価をするのが他の人より上手い気がします。

  6. rinko より:

    佐藤ママさんについてのお話ありがとうございます。
    こちらもすご~く参考になります。

    まだ佐藤ママさんの本を1冊も読み終わっていない私です・・・。
    そうそう、佐藤ママさんはもし会社の経営者だったら業績を伸ばせそう。
    もし子供を産んでなかったとしても、何かしらの世界で多くの人には知られていそうです。
    今は浜学園の仕事もしているようですよね。
    4人の子育てが終わった後は本を書いて塾関係の仕事もしていて、かなりやり手ですよね。知力と体力両方持っている感じがします。

    何人もの方が英語教育は古いと感じる・・・と書いていた意見も参考になりました。
    たぶん受験英語なんだろうな・・・とは思っていました。
    佐藤ママさん自身が昔は英語の先生だったみたいですし。

    言い切りが多いので、反発も招きやすいのでしょうね。
    奈良に住んでいるのに、なぜ4人とも東大の理Ⅲ?ってずっと不思議でした。
    なるほど~、灘が理系に強いからそうなったのかもしれないですね。
    一番下の娘さんも上3人のお兄さんたちの影響を受けたのかもしれない。

    子供全員本当に医学部に行きたかったのかな?という疑問はありますよね。
    東大の医学部はもちろんすごいですが、医学部なら京大のほうが革新的なことへの挑戦する土壌のようなものがありそうな気がしますし。

    • eisai より:

      >rinko様

      佐藤ママ、知力と体力が有り余ってる感じですよね。
      私は常に疲れてるので、本当に羨ましいです。

      子育ても一段落されたせいか、今はいろいろな活動をされていますね。
      ウェブ上のインタビュー記事も最近増えたなと思います。
      浜学園のお仕事もされているんですね。
      佐藤ママが直接塾を経営されたら面白そうと思います。

      そういえば、佐藤ママ、英語の先生だったんですよね。忘れてました。
      ご自身は英語が得意だけど、中学受験科目にないから幼少期は教えなかったんですね。

      大学を研究内容で選ぶなら、お子さんたちは他の国立大の医学部という選択肢もあったと思いますよね。

      そうそう、京大医学部の研究は面白そうですよね。京大でiPS細胞を研究するとか、かっこいいです。

      佐藤家は進路を決める際は、あまり先のこと(将来やりたい研究など)は考えず、大は小を兼ねるということで東大医学部にしたんでしょうね。
      まあ高校生の頃にそこまでやりたいことがなければ、とりあえず最難関を目指すというのも良いのでしょうが。