首都圏の中学受験の過酷さが分かる本3選

中学受験

最近読んだ「中学受験がテーマの本・漫画」の感想をまとめました。
※物語の結末など重要な部分に関してのネタバレはしていません

どれもフィクションですがリアルなものばかりで、これらを読むと首都圏の中学受験の大変さがよく分かります。

中学受験の世界について知りたい方、中学受験するか迷っている方、我が家のように中学受験の世界に既に足を踏み入れている方など、どんな立場の方が読んでもそれぞれ気付きがあると思います。

『翼の翼』

この物語は、小2の男子(翼くん)が中学受験塾の全国一斉テストを受けるところからスタートします。
同じ年頃の子どもを持つ身としては、もうこの出だしから臨場感があってとても惹きつけられます。

この翼くん、やればそこそこできるタイプのお子さんだったので、周囲(母親など)が期待し過ぎて中学受験にのめり込んでしまうというのがメインストーリーです。

このお話は登場人物のキャラ設定やエピソードなどにとてもアリティがあります。「母親はのびのび育ってきて中受は未経験」「父親は教育熱心な家庭で育ち、中受経験あり」という設定なのですが、どちらも子どもの中受と上手く距離が取れないんですよね。そういう家庭たくさんありそうです。
ママ友も色々なタイプの人が出てくるのですか、1人1人にモデルがいるのかと思うくらいリアルにいそうな人たちばかりです。
「ママ友に聞かれて勉強時間を過少申告する」というエピソードはこの界隈では本当によくあることですよね。

この物語は母親視点で進むので、読み手は客観的に読むことで親のエゴに気付かされる内容になっています。たまにエゴ的な考えの方に引きずられそうになりますが(笑)物語中に丁寧に描かれている「子の成績の変動による母親の感情のジェットコースター」などは身に覚えがある人も多いと思います。
この物語は最初から最後まで中受や子育ての話ではあるのですが「上を見るとキリがなくて辛い、狭い世界の価値観にとらわれすぎるとよくない」という一般化できる話でもあるのかなと思いました。

金の角持つ子どもたち

とある事情から中学受験を決意した、小6男子のお話です。

先述の『翼の翼』の設定(父がエリートサラリーマン、母が教育に興味があり子を中学受験に誘導)という背景は中学受験塾に通う子の中で一般的なのに対して、この物語の主人公の設定(両親共に大学を出てなくて父はスポーツの方が大事と考えている、子の希望で6年から通塾し受験する)はかなり珍しいと思います。

なので、この作品では中受家庭の悩みの常に上位である「子どもが全然勉強しない、やる気にならない、そのことによる親子のバトル」というのは描かれていません。

自分の子を中受させる親御さんが共感したくて読むのなら、この作品はあまりお勧めしません。主人公がやる気や人格などとても素晴らしいお子さんなので自分の子と比べて羨ましくなってしまったり「こんな子現実にはなかなかいないよ」と思ってしまうかもしれません。

また、この作品には塾の先生視点も丁寧に描かれていますが、ビジネスライクに描かれている「翼の翼の先生」に対してこの作品の塾の先生は志が高くて「ちょっとできすぎな先生」という印象も受けます。

ただ、作中で描かれている中受に関するお金の心配、世間からの偏見や批判、勉強する意味…等のエピソードなどには共感できると思います。

ちなみにタイトルの「金の角」って不思議な単語ですよね。これにはとても深い意味が込められています。意味は作中で早めに説明されているのですが、最後の方でもその意味を噛みしめることになります。

翼の翼の登場人物たちがエゴむきだしなのに対して、この作品の登場人物は人間ができた人が多いですが、それゆえ感動する場面もあるのでよかったら読んでみてください。

二月の勝者

中学受験塾を舞台にした漫画です(ドラマ化もされています)

先述の『翼の翼』と『金の角持つ子どもたち』が一つの中受家庭を深く掘り下げているのに対して、こちらでは色々な家庭が描かれています。

物語は主に塾の新人女性講師(中受経験なし)の目線を通して進みます。その女性講師に対して他の先生達が中受の世界の常識を説明してくれるので、中受の予備知識がない人にも読みやすくなっています。

この作品は青年向け漫画雑誌に掲載されているものなので「カリスマ講師」などキャラ設定はやや濃くなっていますが、描かれているエピソードはとても現実味があります。
たまに「語呂合わせ」や「受験日程や併願」に関することなど中学受験に実際に役立つネタも載っています。

作者の先生が塾の先生や保護者などに綿密な取材を重ねて書いているそうで、多くの関係者から「とてもリアル。近年の首都圏の中学受験がどんなものなのかよく描かれている」と高評価されているようです。

ドラマではカリスマ塾講師を柳楽優弥さん、新人塾講師(新卒ではなく教員から転職してきた設定に変わった)を井上真央さん、ライバル塾の講師を加藤シゲアキさんが演じています。

ドラマと漫画、片方だけ見る場合は、個人的にはマンガの方が一人ひとりの受験者について深堀りされているのでおススメです(ドラマは既定回数に抑えるためにちょっと駆け足気味。でも大事なところはきちんと描かれています)

ちなみにドラマ版は漫画版と結末が違います。(ドラマはマンガが完結する前に終わったので、独自の結末になっています)なので両方別のものとして楽しんでもいいと思います。

他の受験がテーマの本

中学受験とは違う世界ですが、お受験(小学校受験)や大学受験について描かれた本・ドラマも色々あります。私がこれまでに見たり読んだりした作品は以下のものです。

どれも面白かったので、よかったら皆さんも読んでみてください。

・天現寺ウォーズ(本。表題作はお受験がテーマだけど、同録の『御三家ウォーズ』は中学受験がテーマ)

・名前をなくした女神(ドラマ。ママ友関係とお受験がテーマ)

・マザー・ゲーム(ドラマ。ママ友関係とお受験がテーマ)

 

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・スカイキャッスル(韓国ドラマ。大学受験がテーマ)

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